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2009年 06月 23日
3日目。天気は相変わらずぐずつき、読めない。
それでもせっかくだからと標高を上げ、スギ林帯を探索することにする。なぜだか明るい日差しが降り注ぎ始める。天気は大丈夫そう。 歩きはじめ、倒木にいくつかアリタケが見つかる。幸先がいいと高揚したものの、その後パタッと出なくなってしまう。エリアシタンポタケが出るというポイントを中心に4人でじっくり見るものの、サッパリ。うーん、今年の不作はここでも同じなのか……。 虫草は出ないが、数日前からの雨で森はたっぷりと水を含んでいるように見える。巨大なスギが立ち並び、コケにはキラキラとして水滴がたくわえられ、虫草探索の集中力が減少した僕は、珍しくそんな風景にも目を向ける。やっぱりすごく緑が濃密な森だなあ、と思う。ハイノキに気になるチョッキリがいたり、盛口氏がキガシラハサミムシを見つけてくれたりと、こんな日は森の外で虫探しが正解かもしれない。 このままでは終われないと、午後、山を下り照葉樹林帯へ。 途中、大規模な伐採現場があって驚く。今どき、照葉樹を切ってどうするというのだろう。高騰しているパルプ用か、あるいは何らかの補助金目当てなんだろうか。 うらやましいくらいの冬虫夏草適地があちこち広がる屋久島だが、他にもシカの拡大は心配な要因の一つ。町まで出てくるのも、人が近づいても警戒声もあげないものも、はては慣れて観光客の手をなめるものまであらわれているという。林床や道沿いはかなり被食圧がかかっているように見え、ワラビやタケニグサが目立った。 さて、ヤクシマセミタケ、ゴキタケなどが見つかったポイントで探索。沢からなだらかに広がるいい斜面。しかし林床は乾いた印象。 しばらく探索していたら、林道上の斜面で一見サナギタケ風だが色が薄い子実体が目に入った。ジローくんを呼んで「どう思う?」と聞いてみる。「おお、これはいま旬のやつじゃないですか」。つまりは昨日、ワッシーたちが見つけたコガネムシタケのことだ。 慎重に掘ってみたところ見事にアタリ。小さく茶色いビロードコガネ様のコガネムシ生だ。撮影している間にジローくんも見つけ、さらに盛口氏、ヤマシタさんも発見。一気に普通種になってしまう。結局、ここで出たのはゴキブリタケとコガネムシタケ。他のが出ていないことから条件は悪い。それでもこんな珍種が出てしまうのは、やはり恐るべし屋久島、なのである。 最終日、朝飯前にヤマシタさんの水場を探索。上流の沢から水をとっていて、その周辺にも虫草が出るのだ。ウメムラセミタケなどが出ているという。「いつもサンダルで来てるからなあ」というように歩いても3分。それでも僕の地元フィールドであれば一級の発生地になれるくらいの坪だ。はあ。 ここも状態はよくなさそうだったが、一つだけ気になるものが。朽ち木から出ていた子実体は、一見前日までのコガネムシタケ様。ところが掘り出してみれば、宿主はコガネムシ成虫ではなく、甲虫の幼虫。かなりモロそうなので朽ち木フレークをまとったまま持ち帰ることにする。 帰宅後クリーニングを試みたが、頭部が大きな幼虫だということはわかるものの、クリーニングしきれず特徴がよく見えない。一本しか出ていないのでほどほどにして詳しい方に見てもらうことにする。盛口氏との間ではハネカクシヤドリタケかもしれないね(というかだったらいいね、か)という見解。 出発までの間、町で虫探し。植え込みのソテツにクロマダラソテツシジミが産卵行動をしていたり、イシガケチョウの幼虫を見つけたりと、はじめて現地で見るものに出会ったりして、今度は虫としても来たいなあと後ろ髪をひかれつつ帰途についた。遠いけれど、森も人も含めてときどき会いに行きたくなる場所だなあと思った次第。 →虫草詣で(その27)
by ikkaku24
| 2009-06-23 10:45
| 菌類
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