関連サイト
tweets @yasudamam
最新の記事
以前の記事
検索
カテゴリ
全体 コウチュウ目 ハエ目 チョウ目 バッタ目 ハサミムシ目 アミメカゲロウ目 ハチ目 カメムシ目 ナナフシ目 トンボ目 その他の虫 ゴキブリ目 ホニュウ類 鳥類 両生類 植物 菌類 田んぼ 拾いモノ イッカク 骨 お知らせ 爬虫類 その他 庭 作物 犬 物置 畑 機材 本 地学 未分類 ライフログ
ブログジャンル
その他のジャンル
カレンダー
|
2019年 05月 31日
イモムシファンのみなさま、久しぶりにイモムシの新刊を出します。 2019年4月26日発売『イモムシの教科書』です。 イモムシの教科書 安田 守 著 四六判224ページ ISBN 978-4-8299-7108-6 本体1,800円+税 イモムシの図鑑『イモムシハンドブック』は今から9年前の2010年に出版しました。タイトルに巻数が入っていないことからわかるように当初は一冊のつもりだったのですが、載せられなかった魅力的なイモムシがたくさん残っていたことからその2年後には続編の第2巻、さらに2年後には第3巻までつくることになりました。作り手の想像を超える多くの方が手にしてくださったからこそできた本でした。ありがとうございます。 「イモハン」は図鑑ではあるのですが、個人的には「かっこいいイモムシたちのことをビジュアル的に知ってもらうための小さな写真集」というつもりでした。もちろん図鑑なので種類を調べる手がかりとなる特徴の解説は書いていますが、ハンディ図鑑という制約からテキストはミニマムで、その中心は姿、色、形の面白さを伝えることにありました。僕がイモムシに興味を持った入口がビジュアル的な魅力からだったことも大きかったと思います。 イモムシの世界を少しずつ知るにつれて、見た目以外の部分、習性やら生態やら、成虫も含めた種としての存在、食草となる植物や天敵などイモムシにかかわる他の生物のこと、あるいはイモムシの知見を切り拓いてきたイモムシ屋、ガ屋の存在など、知りたいことはどんどん広がっていきました。またたまにイモムシ観察会や講演会の講師を依頼されることがあり、その準備をする過程で、どんなことを知り、どんな視点を持っていると、イモムシ観察がより面白くなるのかについて考えたりしてきました。 そんなこんなを含めたイモムシ世界の面白さを、図鑑とはまた違った形で伝えられたらというつもりで書いたのが今回の本です。内容は目次を見ていただくのがてっとり早いのでのせておきます。 ーーーーーーーーーーーーーーーーー 目次 まさかイモムシ 1 イモムシって何? イモムシは石をめくって探す? 元祖イモムシは誰? イモムシの絵を描く イモムシの脚は何本? 昆虫のしるし、イモムシのしるし 例外のイモムシたち イモムシモドキなハバチ類 その他のイモムシモドキ 2 イモムシが大きくなると? イモムシはイモムシのまま? チョウとガの関係 ややこしいシャクガモドキ ガ屋の言い分 リンゴコブガのトーテムポール クスサンテグスのつくりかた 3 イモムシは何を食べる? 鬼?の中島さんとカバシタムクゲエダシャク 幼虫屋が「あけた」世界 スペシャリストとジェネラリスト イボタガとカイコの秘密 マイマイガは「何でも」食べる? イモムシはブナ科植物が好き? ユッカとユッカガの切っても切れない関係 ハエトリナミシャクとカタツムリカザリバ 日本の肉食イモムシ 寄生するイモムシ アリとイモムシ 枯れ葉、巣、ナマケモノの糞を食べる 4 イモムシは何色? 巨大イモムシに会いに行く 99%は死んでしまう イモムシは何色? 昆虫の幼虫の基本色 イモムシの色は森の色 隠蔽色と警告色、どっちが有利? 葉にまぎれる 季節にまぎれる 枝や幹にまぎれる 花、シダ、コケ、地衣類にまぎれる 鳥糞仮装とゴミ背負い 5 イモムシをとりまく生きものたち たくさんの名前をもつイモムシ 毒をもつイモムシ 毛、棘、突起の謎 たくさんの天敵たち キャベツ、イモムシ、寄生バチの複雑な関係 威嚇、防御のいろいろ 目に見えない天敵 イモムシ、冬虫夏草、ブナの森 6 イモムシを観察する 観察しやすいのはいつ?どこ? 特定のイモムシを探すには イモムシサインからたどる 発見して採集する 種名を調べる 飼育する 写真を撮る 身近にある、遠い自然 参考文献 ーーーーーーーーーーーーーーーーー 一般向けのイモムシそもそもの話から観察の実際的な内容まで、図鑑で紹介しきれなかった内容を補完しているという意味で、この本は『イモムシハンドブック』の副読本といえるかもしれません。「もうイモムシウォッチングやってるよー」という方には、その観察をより面白くするような話が、「いやー、イモムシはちょっと……」という方にはその世界をちょっとのぞいてみようかと思える話が、この本のどこかにひとつでも見つけていただけたらうれしいなと思っています。 他の生きものの観察、撮影とともにイモムシの探索を今も続けていますが、何せ相手は日本産6000種(現在では7000種に近い)の世界です。単純計算では残りの人生をかけても見切れない数ですが、これからもイモムシ探しを通じて自然を見ていこうと思っています。 *2019年4月26日発売(奥付は5月5日なので書店によってはそのころになるかもしれません)です。
by ikkaku24
| 2019-05-31 15:47
| 本
|
Comments(0)
|
ファン申請 |
||