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2007年 11月 11日
雨模様がつづく。気温もけっこう低め。秋の日は短いし、秋は速い。いまのうちに会える虫たちに会っておかないとなあと思うが、こういう天候では今ひとつフィールド歩きにも力が入らない。
が、秋のアリ、クロナガアリなら、こういう日でも、写真をとるならむしろこういう日がよさそうだ。午後になって少し雨が上がったので、クロナガアリウォッチングに出る。 クロナガアリは開けて乾いたところに営巣し、秋にエノコログサやらイネ科草本の種子を集める普通に見られるアリ。あいかわらずアリそのものにはうとく、識別もままならないが、姿なり生態なりが他とは異なっていてわかりやすいアリあたりからおつきあいするのがいいんじゃないかと思ってるので、クロナガアリはうってつけだ。彼らの巣は草地や畑の近くの農道上(画像上)なんてところでよく見つかる。 晴れて暖かな日には、巣を出入りするたくさんのクロナガアリの姿があるわけだけれど、それだけ元気で動きも活発。他のアリが見られない今日のような低温な日にも、クロナガアリはそれなりに活動していて、しかも動きがゆっくりめだという点が、撮影者にやさしい。 それに、彼らが運搬している収穫物を見るのがなかなかたのしい。草本の種子はとくにイネ科などどれも似ていて元をたどるのはなかなか難しいが、どこに何の種子を採りに行っているのかを追っていくのが楽しい。 話はいきなりそれるが、クロナガアリを見ていて思い出した動物がいる。アフリカのアードウルフ。 アードウルフなんていう英名からだまされてしまいそうだが、ハイエナの仲間である。学校勤めをしていたころ、生物の生態分野の授業で、この変わったハイエナを好んで登場させていた。 ハイエナにも種類があって、アフリカのある地域などではブチハイエナ、シマハイエナそしてアードウルフの3種のハイエナが同所的に生息している。 ハイエナといえば屍肉食というイメージがあるかもしれないが、あてはめるとするとそれはシマハイエナだ。ブチハイエナは積極的に狩りを行う、ライオンとも競合するようなハンターだったりする。では残る一つのハイエナ、アードウルフはどういうニッチなのか……という問いだ。 アードウルフの食性は実際どうなのかといえば、これがシロアリ食なのである。3種のハイエナはそれぞれニッチが異なっており、同所的に共存できるというわけだ。 アードウルフが好んで食べるシロアリとは、サバンナにかなり豊富にいる(だからアードウルフくらいのサイズでもシロアリ食でやっていけるわけだが)シュウカクシロアリというシロアリなのだそうだ。シュウカクシロアリはサバンナの植物のカケラをかじりとってはせっせと巣に運びこむシロアリ。 今日、せっせと草地や畑地のあちこちから種子を収穫してくるクロナガアリを見ていて、ふとサバンナにいるというシュウカクシロアリのことを思い出し、シュウカクシロアリといえばアードウルフだなあ、などと連想したのだった。 さて、話戻って、今日見ていた巣では、3番目の画像にあるような種子を運んでいる姿が多かった。オレンジ色で、雨でぬれたからか表面がウェットでちょっと粘着質な種子だ。イネ科ではない。さて何の草だろう。 答えはほどなくえらく至近で得られた。農道わだちに生えたオオバコの種子(画像下)がまさにこういうものだった。この種子、どうしてこういう粘着質をまとっているのだろう。そしてアリはこの部分を好むとかいうこともあるのだろうか。 けっこう遅くまで活動しているクロナガアリ、もうしばらく楽しませてもらえそう。
by ikkaku24
| 2007-11-11 18:36
| ハチ目
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