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2008年 03月 10日
フィールドサインをまた集めはじめている。
野生動物を直に観察するのはそれなりに大変だ。とくにケモノとなると昆虫とは個体の持つ重みが違うから出会うこと自体の重みもまた違ってくる。そこまで根性のない僕は、だから彼らを直にということよりも(出会いたいという気持ちはもちろんあるけれど)、彼らが残していった痕跡を拾って歩くことの方に目が行く。春、昆虫シーズンになる前の間に少し集めておこうと思って心当たりをまわっている。 有名なフィールドサインに"エビフライ"がある。リスがアカマツの球果(マツボックリ)の中におさめられている種子を食べる際、鱗片をはがしていくために、最後には芯の部分が残り、それはエビフライ状の形になるわけだ。とくに冬を中心とした時期、アカマツ林を歩けばエビフライと鱗片、種子を食べたあとの翼が落ちている(画像上)。 一方、ムササビもこのアカマツの種子を食べる。同じような食べ方をするので食べ終えた食痕は芯の部分であってやはりエビフライ状になる。 そうなると、地面にエビフライが落ちていた場合、リスのものかムササビのものか区別がつくのかという問題がある。リスの方がきれいに食べるからきれいなエビフライになる、という記述をしばしば見るし、ムササビは途中で落としても地面に降りて拾うことがないから先っぽの方が残ったエビフライになるという人もいるし、エビフライじゃ区別できないという人もいる。 さて、画像中は先日拾ってきたエビフライだが、どれがどっちのものだか区別つくだろうか。 状況から判断した結論を先にいっておくと、左3つがリスのもの、右3つがムササビのものである。それをふまえてもう一度見ると、うーん、どっちがきれいかなあというくらいに顕著な違いがあるようにはなかなか思えない。先にあげたような傾向の違いはあるのかもしれない。ただ、よく考えれば、個体差もあれば状況もいろいろだろう。極端な話、どちらもが来るアカマツ下に落ちていた一つのエビフライを見分けるのはかなり難しいように思う。 ここで気がつくのは、あたりまえといえばそうなのだけれど、エビフライに限らずフィールドサインというのは単独で決まり!なんて便利なものじゃなくて、いくつかを組み合わせて読み取っていくものだということ。そのものさしがたくさんあれば確率が高まり、あるいは読み取れることが増えていくわけだ。レパートリーは多いに越したことない。 ちなみに画像下はおまけで、以前植栽のドイツトウヒ林で拾った長さ10数センチもあるこれぞエビフライ!という代物。状況からするとリスがつくったものとほぼ考えられるけれど、それでももし「超マメで根気づよくドイツトウヒマツボックリに熟練したムササビかもしれないじゃん!」といわれたならば、それもあるかもしれないねえ、というしかない……。
by ikkaku24
| 2008-03-10 12:45
| ホニュウ類
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