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2020年 11月 19日
![]() 冬虫夏草をもっとさらに生きものとして見たい、なんてことを考えている。 見つけて、掘って、撮って、採集してになるのだけど、それはやはり点だ。子実体ができるクライマックスはもちろんすばらしいんだけど、生きものとしてはその前後があるわけで、もっとも謎である宿主にとりつく段階含めて、そういう前後のところも見えてこないかなあと思っている。 で、子実体が出てくる前の冬虫夏草を探している。理想は感染したばかりの虫なのだが、今まで見つけたことがあるのはコブガタアリタケにやられた(らしい)ムネアカオオアリくらいで、狙えるものでもない。 せめて地生型だったらたくさん出る種類で、子実体が地上に出る前くらいは見つけられないかしら、というわけでオオセミタケ。長野県では5月上旬には子実体が伸びる。昨年は地面から顔を出しかけのを見つけその伸長を観察した。今秋はさらにその前、地面の中にある段階から見ている。とはいえ問題は地上に出ていない、つまり見えないオオセミタケをどうやって探すかだ。 試行錯誤の末、何本か掘り当てることに成功し、オオセミタケの今段階の姿が見えてきて、探索方法もわかってきた。 宿主(ここはほとんどがヒグラシ)からまだ細くて弱々しい黄色い子実体が上に向かって伸び、先に行くにしたがっていくつか枝分かれし、落葉層近くの先端部は白く細くなってさらにたくさんに枝分かれした「菌糸ぼうき」とでも呼びたくなる形になっているのだ。 完成時のこん棒状の子実体とはかなり違う姿だし、落葉層にある他の白い菌糸と似ているので、初めのうちはむやみに掘り返す無駄な努力をしていた。結局、落葉層を熊手で浅くかいていくだけで、この菌糸ぼうき(根元は黄色い柄につながっている)が見つかることがわかった。もちろん、オオセミタケがたくさん出る場所とわかっていることが前提だ。 ここからいつ、どのようにしてこん棒状になっていくのか、そこのところを来春にかけて観察していこうと思っている。
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by ikkaku24
| 2020-11-19 16:10
| 菌類
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2020年 10月 22日
![]() 秋といえばイネ科草本のたねを集めるクロナガアリ。河川敷にある畑地の農道沿いにはクロナガアリがたくさん巣をかまえていて、さかんにたねを収穫している。動きもおっとりしていて観察しやすいので好きなアリだ。 クロナガアリが巣に持ち帰るたねを見ていると、いくつかの種類があったが多いのが細長い涙型で毛の生えているタイプのものだった。近くに生えているイネ科植物で多いのがメヒシバだったのでそのものだろうと思っていた。 植物屋の方に会ったので足元に生えているメヒシバらしい植物を「これメヒシバでいいですよね」とたずねると、「今ならアキメヒシバもあるなあ」とのこと。やっぱり一度調べてみないとと思う。 手元のイネ科ハンドブックには、メヒシバ属としてメヒシバ、アキメヒシバ、コメヒシバが掲載されている。コメヒシバが暖地性だが他は全国分布、どれも可能性がある。違いをいくつか読み取ってみる。小穂の形では細長いのがメヒシバ、コメヒシバ、丸みを帯びているのがアキメヒシバ。またメヒシバは総(小穂がついているまとまり)の中軸に小さなとげがあってざらつくが、アキとコはざらつかないとのこと。 クロナガアリが運んでくるたねでもっとも多いのは細長いタイプ。なのでメヒシバかコメヒシバだ。近くでメヒシバと思われる草の総を指でしごいてみると、ざらざらと引っかかる。写真で拡大するとごく小さなとげがついている。この3種なら(他にあるのかわからないが)メヒシバでいいわけだ(写真左)。 ややこしいのはこの農道沿いを見ていたら小穂が丸っこいのも見つかったこと。同じく総を指でしごいてみると、こちらはすべすべしていて全然引っかからない。アキメヒシバだ(写真右)。 ここまでわかった目で見てみると、メヒシバが多いもののところどころアキメヒシバが混じっていた。カゼグサや踏みつけられたわだちにはオヒシバもある、エノコログサ類も識別できない。うーん、ちゃんと一つずつ確認しないと危ういな。
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by ikkaku24
| 2020-10-22 18:09
| 植物
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2020年 10月 20日
![]() 9月下旬に地元Kの谷で見つけた、立木幹で絶命していたムネアカオオアリ。体はきれいな状態で、樹皮にしっかりしがみついていたので、イトヒキミジンアリタケあたりに感染したのだろうとふんで継続観察することにした。 一週間後に見に行くと、アリの体の節々から白い菌糸があふれだしていた。何らかの菌に侵されているのは間違いなさそうだった。 さらに2週間後の今日、節間の白い菌糸塊はあまり変わらないように見えたが、よく見ると頭胸部の境目から子実体になるであろう紫色のふくらみが出現していた。やはりイトヒキミジンアリタケのようだ。 もうかなり気温の低い季節に入っている。冬までにはどこまで成長するのだろうか。果たして無事に冬越しして、成熟するまで成長してくれるだろうか。
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by ikkaku24
| 2020-10-20 16:36
| 菌類
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2020年 10月 18日
![]() 今日はO高原をIさんと探索。 秋のセミ生、ウメムラセミタケの状況を調べる。のだが、さっぱり見つからない。しばらく探してIさんがようやく一本。オリーブ色で若く、頭だけを出している。上から見るとヒノキの球果に混じってまぎらわしい(写真)。別の場所でも一本見つけたが、結局合計2本だけ。安定してるイメージだったウメムラセミタケだが、やはりかなり変動があるらしい。 このエリアでは白くなったツブノセミタケも見つかった。 そこでツブノセミタケポイントに移動して探してみると、たしかに何本も出ていた。ほとんどは白い不稔のものだが、何本か結実した古いものも混じっている。雨が続いたためかなかなか元気そうだ。今頃も地上に出てるんだねえと思う。 それにしても涼しさを通り越して寒くなってきた。信州は春も短いし、秋も短い。
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by ikkaku24
| 2020-10-18 15:07
| 菌類
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2020年 09月 19日
![]() 近くに行く用事があって(そっちの虫の用事は空振り)、帰りにKの谷をのぞいていく。虫草シーズン終盤なので、あったのはハナサナギタケくらい。 今、見つけたいと思っているのが子実体が出る前の冬虫夏草。そこから観察したいのだけど、きのこ状のものが何もない段階なので、まあ簡単には見つからない。今日見つかったのはツノアオカメムシのきれいな死体一つのみ。カメムシタケに感染しているといいのだけれど。 ついでにまだ入ったことのない下流部を探索していたら、薄い色合いの棍棒状の子実体が突き出ていた。サイズも形もサンチュウムシタケモドキのような雰囲気。おおっと期待して、でも時期が変だなと思いつつ、根元を調べると何と落ち葉につながっている。ツノタケだ(色合いなどが少し違うので、それに近い別種かもしれない)。 ツノタケは冬虫夏草ではない。しかし子のう菌ではあるので、頭部には子のう殻のつぶつぶがちゃんとある。なので見かけはまったく冬虫夏草と一緒、下をたしかめるまでは見分けがつかない。究極の冬虫夏草モドキだ。 #
by ikkaku24
| 2020-09-19 16:53
| 菌類
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