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2009年 07月 12日
ヤマモトくんたちと中信のN高原へ虫草詣で。
当初はヤマモトくんイチオシのS温泉へと遠征を予定していたのだけれど、一昨日までけっこう雨が降ったこと、かなり移動距離があることから、もう少し近いところということでここになった。 今日のメンバーは僕、ヤマモトくん、Eくん。Eくんは先日このN高原へキノコ調査で入っていて、その際、タンポタケをいくつも見ている。それもあって一度行ってみたかったのだった。 Eくんはキノコ屋で、研究テーマはある種のキノコの培養。安全に食べられるおいしい野生キノコだが、菌根菌だろうということはわかっているものの、具体的なことはわかってないのだという。 「この前、キノコの下の土壌をごっそり持って帰って洗い出してシロのようなものを取り出しました……」 「Eさんに断らないで○○タケ採るとおこられますよ」 よく見かけるキノコなのでてっきりいろいろわかっているのかと思っていたのでちょっとびっくりする。わかってないことはまだまだ足下にたくさん転がっているのだ。 2時間くらいのち現地到着。ミズナラなどの落葉樹林の林床。沢からは遠く乾き気味。秋になるとカラカラになるくらいの場所だという。タンポタケがポツリポツリと見つかる。サナギタケも見つかる。しかしここまで。やはり乾燥していて、他の虫草には条件が厳しそう。サナギタケが出るのが不思議なくらい。 タンポタケを見ていったら、二つのタイプがあるように見えてきた。一つは頭部が焦げ茶系、柄が黄色っぽいもの。もう一つは頭部がややオリーブっぽくて、柄が地中に入ると真っ白なもの。後者は根元が折れやすい感じもする。後者はミナズキタンポタケに似ている印象。ただ、ヤマモトくんによれば、 「タンポタケとミナズキタンポタケは胞子は同じなんですよ。識別は難しいというか、うーん……」 という関係なのだそうだ。タンポタケをはじめとする菌生冬虫夏草は、このフィールドだけではさっぱり素性の検討がつかないというところがなかなかにネックだ。 つづいて標高を上げて探索。シラビソやトウヒが出てくる亜高山帯だ。寒いくらいの気温の中探索するもまったくの空振り。さすがに時期が早すぎなようだ。ヤマモトくんは変わったツチダンゴを探し、僕はシラビソについていたシャクガ幼虫などを見つけたくらいで、ほどなく移動。 もう少し下がったところで再び探索。 ここは落葉樹林だが、やはり乾燥気味。案の定、タンポタケがポツリポツリと見つかるという状況。ヤマモトくんが枯れ沢で唯一マユダマタケを見つけたくらい。これがコブハサミムシから出ていて、それはそれで興味深かったのだけれど、さすがにこれだけでは探索のかいがない。タンポタケが出るところイコール虫草にいいところとはかぎらないということを知る。空中湿度がないとねえ……。 というわけで、帰り途中にすべりこみでもう一カ所立ち寄ることにした。 木曽谷のM沢。 昨年一度だけ入ったことがあり、そのときは不明な朽ち木生種が出たのみだった。ただ、ヒノキの大木が残り、そこにブナなどが少し混じる、空中湿度は高そうな環境。 すでに夕方の時間帯。ラストスパートに入る。 沢沿いの倒木にひょろ長いものを見つけ、てっきり虫草ではないと思ったのだが、根元を探ったらハチがついていた。これは……。ヤマモトくんに見てもらえばやはり先日見たばかりのツキヌキハチタケの未熟個体。こりゃすごい、と俄然やる気になる。サナギタケ、ハチタケ、ギベルラタケなどが見つかりだす。 ブナが出てきて、沢沿いに倒木が多いとなれば、コガネムシタンポタケなんて出てもいいよなあ、といつものように妄想しつつ朽ち木を見ていったら、ホントにあらわれた。ヤマモトくんたちをよぶ。 「長野県初記録ですよ。あ、ここにもあります」 計3本あった久しぶりのコガネムシタンポタケはやはり鮮やかなオレンジ色をしていた。うーん、うれしいな、というわけで満足しつつ帰途についた。 →虫草詣で(その29)
by ikkaku24
| 2009-07-12 21:29
| 菌類
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