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2014年 07月 23日
今回のアクアマリンふくしま遠征の行き帰りは虫草詣で。ねらいはサナギタケだ。 サナギタケは冬虫夏草の中では広く見つかる普通種だが、一方でホストである鱗翅目のうちブナアオシャチホコが大発生した翌年に大量発生することが知られる種でもある。虫草屋Tさんから大発生を目の当たりにした経験談を聞いたことがあった。いわく「ブナ林のササを枝ではらったら、地面にサナギタケがザーッと見えて……」。そういう場面にぜひ会いたいと思っていたもののその機会はなかなか訪れなかった。 昨年になって福島のブナ林でブナアオシャチホコが大発生したことを知った。幼虫期が終わった秋になってから気がついてくやしい思いをし、せめて次の年のサナギタケの発生を見なければと思っていたところ、タイミングよく今回の福島行きの予定が入ったのだった。 シカタ氏と気合いを入れ明け方に出発したものの、高速はまさかの3カ所事故通行止表示と波乱含みの幕開け。山を登り始めるとガスと雨という天候になり、ウロウロする若クマを見たりしながらも、一つ目のフィールドに到着。 歩き始めるとほどなくオレンジ色のサナギタケが目に入る。感覚的には数メートルごとに1本という見つかり方。目の届く範囲に何本も生えているところもあれば、開けたり乾いたりしているとほとんど見られない。通常は1つのフィールドで数〜10数本というくらいの出方であるから、ここのブナ林全体のことを想像してみると普通ではあり得ない数の大発生なのはたしかだ。シカタ氏は目についたサナギタケを掘っていたがほどなく容器一杯に。きっともう一生分だろう。僕の方は降ってきた雨と集合するブヨにじゃまされながら何とか1本断面を撮影する。 肝心のブナアオシャチホコは今のところ若齢がポツリポツリという段階。複数年発生量が多くなる場合も知られていて、ちょっとそれに期待していたのだけれど、この分だとつづけての大発生にはならない感じだ。残念。いいブナ林だが、天候もあってほかに虫はほどんど見られない。 切り上げて別の温泉近くのブナ林ポイントに移動。散策路を歩き始めると再びサナギタケ。こちらの方が密度はやや高そう。せっかくなのでシカタ氏と二人で道の両側のラインセンサスを行う。25メートルの道のりで39本を数えた。1メートルあたりに約1.5本の密度である。ここでも疎密があって、密集度が高いポイントでは40センチ四方に7本とか20センチ四方に6本といった密集ポイントも見られた。普通ではあり得ない密度と発生量なのはまちがいない。次第に雨が強くなってくる。ブナの樹幹を滝のように流れる雨に感動しつつもタイムアップ。 僕はもう少し撮影しておきたかったので、アクアマリンでの仕事終了翌日をあてて再度1人で訪れる。周辺の別コースものぞいてみたが、やはりこの温泉エリアの密度が高そうだ。周遊コースを歩きながらいくつかの断面を撮影していく。ほとんどすべてブナアオシャチホコの蛹だろう。もっとも他のが混じっていても見つけようがないが。 ここでもブナアオシャチホコ自体はそれほどたくさんという感触ではない。2年連続大発生はなさそうに思える。ブナアオシャチホコは8-11年周期で大発生するとされている。次の機会はいつやってくるだろう。
by ikkaku24
| 2014-07-23 09:54
| 菌類
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