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2017年 03月 22日
ヤマモトくんが長野県を離れることになった。大学の博士過程を終えて職につくことになったからだ。任期付きなのでそこからまたどこに行くのかはわからないけれど、新たなステージに進むことは喜ばしい。
そんなわけで、ゆかりの人でうちに集まって送別会をする。ヤマモトくん、彼の大学の後輩キノコ屋Nくん、甲虫屋Sくん、僕。4人は冬虫夏草探索のメンバーであり、つまりこれは冬虫夏草の会伊那谷支部というわけだった。 生きもの屋の宴会なので生物話があれこれ飛び交う。面白いなと思ったのは各自の生きもの遍歴だった。 生きもの屋はどこかでまずある生物が好きになって、少しすると違う生物にはまり、あるいはしばらく生物から離れたりして今に至るという、それぞれの生物遍歴がある。その足を踏み入れたり転機のきっかけとなったものやできごとを聞くのが面白い。 ヤマモトくんの場合は冬虫夏草一筋。 「小学校2年生くらい。何ていう本か忘れましたけど、昆虫の本を読んでいたらアリから生えるアリタケの写真が出ていたんです。これは何だと思って」 それからヤマモトくんは京都の小学校の先生で冬虫夏草の研究をされていた吉見昭一さんの観察会に参加するようになり、それ以来すでに19年も冬虫夏草(大学からの研究のテーマでは違う菌を扱っているが)を見つづけている。虫草界では子どものころからよく知られている存在であり、それゆえ虫草王子の異名があるわけだ(僕と盛口氏が勝手に呼んでるだけなんだけどね)。 キノコ屋Nくんの場合。彼がキノコに興味を持つきっかけも本だったらしい。 「その前はおれ、柔道やってたんです。先のことを考えてるときにいろいろな本を読んだんですけど、そのときに『きのこの下には死体が眠る』を読んで、キノコおもしろいなあと思って。大学の面接で、キノコやりたいけど自分でキノコ採集したことはありませんって答えたら、面接官に受けて、それで受かったんじゃないかと思います」 とのこと。 虫屋のSくんはてっきり昆虫少年始まりかと思ったらそうではなく魚からだそう。 「僕は熱帯魚からです。父が魚の研究者ということもあって熱帯魚飼うのが好きでした。中学に入って国語の教科書のヘルマンヘッセ『少年の日の思い出』を読んで、昆虫の標本を作るの面白そうだなあと思って。それで最初はチョウをやりました。その次がゾウムシ、それからカミキリムシで、今はコメツキモドキです。遊びに行った大学で昆虫やってる大学生と知り合いになったのもあると思います」 僕の場合は、子どもの頃はまわりの子と同じような感じで外で虫捕りや魚釣りする程度の生きもの好きだったのだけれど、高校に入って生物と地学のどちらかを選択する場面があって、生物の教科書を開いたら始まりが細胞とかミトコンドリアでつまらなくてあきらめ、地層とか化石が出ていた地学の道に進み、地学担当教員にまでなったけれど、生物も担当しているうちに生きもの好きに戻ったという、大人からの生きもの屋パターンだ。 生きものの世界に足を踏み入れるのには、いろいろな道筋ときっかけがある。それにしても3人が本との出会いを重要なきっかけにあげたことにはびっくりした。本はやっぱりすごいなあと思うと同時に、本をつくっているものとしてはおもしろいものをつくらないと思うのであった。
by ikkaku24
| 2017-03-22 19:59
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